1億5000万年前、巨大恐竜が地球を支配していた。その時代に小さな哺乳類ラオレステスが
生息していた。
ラオレステスは生き延びるために、巨大恐竜がいない世界(夜という世界)へ進出した。
夜の世界では巨大恐竜は眠りに入っているため、約40センチのラオレステスは自由に
行動できた。
ラオレステスは、夜の世界では目にたよって、昆虫などを獲得することはできない。
だからよく聞こえる耳を活用した。
進化は、耳にあった。哺乳類だけにあって、爬虫類、両棲類にはないツチ骨、ミヌタ骨
である。
この機能をラオレステスは持ていた。
月がでていない時は暗黒の世界である。
耳から入ってきた音はツチ骨、ミヌタ骨をつうじて振動が大きくなる。
わずかな音(昆虫の音、昆虫は重要な蛋白質の源)でも聞きのがさないことが
生きていくために最も重要であった。
そのおかげで、夜の世界に進出できた。
ラオレステスは、音を聞き分けたことで脳が活性して進化した。
そした、夜への進出で哺乳類だけが脳の一部としての大脳新皮質を獲得した。
現代、ねずみの実験では、ねずみが暗闇の中で音を識別し、すばやく行動を起こす時、
聴覚野がはたらく。
その行動で、脳を活性して進化させた。
夜を生き延びるためには大脳新皮質は必要であった。
ラオレステスは大脳新皮質を活用して進化していった。
しかし、脳を活用するとき、脳に多量のエネルギーが必要であった。
そのため、大きくはなれなかった。寿命は数年であった。
スーパサウルスの一生は約100年~200年と推定される。
ラオレステスはその期間では約50回も世代を変えた。
僅かな期間で何回にもわたる世代の交代をしたことで、環境に適応するようになった。
その後、いろいろな花の誕生、その花をとりまく多様な昆虫の出現した。
ラオレステスはその昆虫を捕獲して栄養源しながら、哺乳類の多様化を促進させた。
中小企業をラオレステスに、大企業をスーパサウルスに例えると面白い。
中小企業が生き延びて、大きく成長するためには、
ラオレステスのように『市場の動向に絶えずアンテナをはり、その情報を全社で活用する
知恵(大脳新皮質にあたる)の仕組みを創り、
環境にすばやく適応できるよう行動をとる』ことだと思う。