現在、運用しているITを見直し、経営、商売を革新できるようなITの構築を計画する場合、現行の経営のあり方や方向を分析、改善しないと大きな成果は得られない。そのため、経営戦略策定を行う必要がある。
経営戦略策定は立上げ・計画フェーズ、戦略フェーズ、戦術フェーズに大きく分けられる。重要な戦略フェーズでは現状事業および事業ドメインの把握、業界特性分析、SWOT分析、新事業ドメインの決定と事業価値の再定義、主要な事業改善テーマの抽出、主要改善テーマの決定、新事業のビジネスモデルの図式化、収益構造のモデル化である。
以上の手法を順序どおりに、粘りづよく、検証をしながら実行していく必要がある。
分かりにくい手法がならんでいるが、自分の会社の状況をしっかり把握して、会社の取り巻く環境を調査する。そして自社の強み、弱みを分析して、収益が上がる分野に進出するために改善すべき項目を洗い出し、その対策や組織のありかたを確立する。
戦略フェーズの手順の中で、注目されているのがSWOT分析である。その企業の強み、弱みを分析することである。S=Strengths(強み)、W=Weaknesses(弱み)、O=Opportunities(機会)、T=Threats(脅威)これを分析して、会社のコアコンピタンス(他社が真似できない販売方法、商品開発力、人材の活用などの経営資源)や重要な成功要因を見つけ出す。
孫子の兵法に他を知り己れを知るは百選危うからずという諺があるように自分をよく知り、自分をかかわりのある人間関係を踏まえて、長所を伸していく。また、そのため絶え間なく切磋琢磨していくことが重要な要因である。
例:、仮に商店街ではSWOT分析をしてみると
「強み」
地域に特性を熟知している。
鮮度のいい生鮮を確保できる。
お客様との対面販売でお客様の好みがわかる。
「弱み」
商店街として販促としてポイントカード、売り出すなどがとりずらい。
全店として開店、閉店の統一ができない。
商店街として特売などできずらい。
全店がライフスタイルを考慮した商品の品揃えができない。
「機会」
高くてもいいもが売れる。
企業の雇用形態の変化で、商店の2世がサラリーマンを辞めて商店を継ぐケースが増えている。
「脅威」
進出の大手スーパーがディスカウントと豊富な品揃えをしている。
地域の人口の減少と老齢化、少子化。
デフレの長期化のため低価格志向。
主要成功要因を抽出
若い世代による経営懇談をひらき、お客様への商品情報コーナを設けって商品の特徴、使い方で安心したまた納得いく買物ができるようにする。
空き店舗を利用して介護施設を誘致して、人の流れを変える。
四季におうじたイベントの開催。
地域の特性におおじた商品の仕入れを強化。
個店の成功事例を発表して、他店に応用して全体が活性する仕組みにする。
この主要成功要因を具体的に実行しているかどうを数値でチェックする必要がある。項目は重要目標達成指標(KGI)、重要業績評価指標(KPI)は定性的な指標ではなく数値として規定する。
これらの数値はパソコンなどを利用して各指標が目標数値との乖離をチェックして主要成功要因を各事項が実行さていること確認する。主要成功要因が間違いなく実行さていることを数値で明確に検証してコントロールすることが大切である。